『アニメガタリズ』を語りたいあまりにブログを開設しました
皆さん!今期絶賛放送中の『アニメガタリズ』はもう見られましたか?
僕は『アニメガタリズ』の1話、2話を見て、何としても語りたい想いが募り、居ても立っても居られずこうしてブログを開設してしまいました。
飲み会の席で今期アニメについて管を巻いている光景がそのまま描かれているようなアニメの一体どこに惹かれる部分があり、こんなに語りたくて仕方がなくなったのか。
秋アニメ『アニメガタリズ』を以下より詳細に紐解いていきましょう。
僕が今期激押しする『アニメガタリズ』とは?
主人公はアニメに興味はあるけど詳しくはない女の子。『ハム太郎』や『デジモン』、『プリキュア』を姉と一緒に見ていたという微笑ましいくらいごくごく一般的なアニメ遍歴を持つ女子高生です。そんな彼女が、子供の頃見たアニメのタイトルが出てこなくて悶々としている場面から物語はスタートします。
ある日、クラスで何気なく友達とそのアニメの話をしている様子を、二人の女の子がただならぬ雰囲気で耳をそば立てています。
こちらの金髪お嬢様は、高校生の分際で高価なアニメBDを幾本も所持し、他人にアニメを見ることを強要してくる、言わば実害を伴うアニメオタクです。
主人公が教室でアニメの話をしていたために、自分の同胞だと勘違いしてしまい、知識の少ない主人公を呼び出し、一方的にアニメの話題を語り出す厄介ぶりを1話から披露しています。
もう一人は大人しそうな眼鏡っ娘。ライトノベルばかり読んでいて頭がおかしくなってしまった狂犬で、好きな作品を否定する人間によく噛み付きます。
典型的なアニメ脳である金髪お嬢様とは犬猿の仲で、後述する2話の原作VSアニメ論争では熾烈なバトルを繰り広げて、周囲をドン引きさせてしまいます。
教室という開けた空間でアニメの話をすることが如何に危険かを視聴者に伝えるには十分すぎる演出と展開への称賛は一先ず置いておいて。
クラスメイトのヤバい人から勝手にアニメオタク認定され、早口言葉で捲し立てられるように自身のアニメ論議を聞かされ、本来なら気が動転して逃げ惑っても仕方がない場面で、主人公は機転を利かし、餅は餅屋の要領で、金髪をアニメ研究部に引っ張って行きますが、当のアニメ研究部は既に廃部していると知ります。
適当な事を言ってその場を去ろうと画策する主人公ですが、迂闊な発言は時に身を滅ぼす。
「無いなら作ればいい」のノリでアニメ研究部再建を志す金髪に見事に巻き込まれる形で、奇しくもアニメ研究部員となった主人公の明日はどっちだ!という大変面白そうな内容だった気がします。
アニメオタクの生態をよく捉えた会話の内容が面白い!
アニメオタクを題材にするという非常に挑戦的な試みですが、その生態をよく捉えた上で、映像化に成功しているのがこの作品の凄いところです。
何しろ、アニメを見る以外に能のないアニメオタクは、アニメに関してのみ専門家レベルに精通しているので、取って付けたようなオタクキャラがテレビに登場しようものなら、親の仇を討つかのように罵詈雑言を浴びせて来ます。
そんな周りは敵ばかりと言っても過言ではないシビアなジャンルの中で、『アニメガタリズ』に登場するキャラクター達は輝くものを持っているように感じます。
「今期は何をご覧になってて?私的には『ヒロスク』と『ルゼロ』押し。『シカバリ』もオリジナル作品としては期待大ね。『タイムトラベル少年』、OPヤバくない?旬兄のスタイリッシュ柵越え!あら、阿佐ヶ谷さんと私、被ってないのかしら。とすれば日常系?思うに今期はちょっと偏っているのよね。バトルもの過多?日常系なんて『たむけだ』と『とらみこ』くらいじゃない?『ばくそう』?違う違う。あれは日常系の皮を被ったバイクもの。あっ、でも私ヤンキー方面なら少しは齧ってるわ。ちょっと古いけど『今日から拙者は』とか『エンジェル物語』とか、どっちもOVAか。でも最近リメイクブーム来てるし、バッドラックとダンスっちまった奴とかアニメ化されないのかしらね。こっち方面は違うの?あぁ、乙女系?もしくは硬派なロボットもの?」
金髪の長台詞を引用してみました。
『ヒロアカ』『リゼロ』『カバネリ』押しという部分に垣間見える俄オタク要素を補って余りあるほどのパワーを持つ『タイムトラベル少女』の存在感。
また前述の三つのアニメに並んで『タイムトラベル少女』の名前が列挙されているのに粋さを感じませんか?
勿論、制作会社が同じなのでネタにしやすかった部分はあるかと思いますが、それでも『マリワカ』は出さないですよ。
戦時中の日本を彷彿とさせる力強い文体を乱発する公式アカウントが世のアニメオタク達に強烈な印象を与えたあの『マリワカ』については何れかの機会にまた改めて語りたく思います。
『アニメガタリズ』より『マリワカ』の方に話が逸れてしまいましたが、何が言いたいかというと、今期アニメを得意顔で語っているアニメオタクがアニメ界に爆誕したんです。
アニメオタクの登場する作品は数多くあれど、版権や作者の趣味の範囲、手間の問題で、基本的に架空の作品が一世を風靡していたり、よほど人気なタイトルがネタにされたりするくらいで、実態にそぐわないケースが多かったように思います。
そんな中、颯爽と現れた『アニメガタリズ』はタイトルこそ捩ってはいますが、現行で放送しているアニメが沢山あって、アニメオタクがそれを見ているという単純にして明快な世の理を示してくれているのです。
過去アニメの幻影にしがみついて延々と語る老害ムーブも捨てがたいですが、今期アニメを全て見て「今期やっぱ面白いの多いわ」って言うまでがアニメオタクの生き様だと思うんですよね。
他にも沢山のアニメのタイトルが登場します!
・「劇場版はどれが好き?私『チジパラ水滸伝』押し!」
旧版なら金髪も挙げてる『パラレル西遊記』と『宇宙小戦争』、『夢幻三銃士』、『銀河超特急』が好きです。
・「『時にかけた少女』と『レプリカ』、映画だから1本2時間あれば大丈夫!」
・「ところで昨日の『サウザンド』見た?」
『ハンドレッド』をリアタイ視聴したからといってその先にどんな会話が待っていたのか気になります。
・「『画家スト』ならダリ、ピカソ、広重、『OLD GAME』だとるん押しな訳ね。」
これらの人物が『文スト』で言うと誰にあたるんでしょうね。『NEW GAME』の方は本当に存在していても可笑しくない。
徹夜でアニメを見るのも何のその!
若さを犠牲にして金髪から借りたアニメ映画を夜を徹して見まくる主人公。
アニメを視界に入れることの苦痛よりも、ディスクの入れ替えの手間に対する苦痛が先に来そうです。
次の日の教室では、聞いてもいないのに「いや~、全然寝てないんだよね、アニメ見てて!」と自虐風自慢を誰彼構わずしてきます。
こんなことをしているせいで勉学ではどんどん遅れを取ってしまい、Fラン大学にしか入れません。
リアルタイム視聴は基本!
全国最速の放送をこの目に入れるため、時には関西にビュンと飛び、時にはイベントの先行上映会に参加することで、誰よりも早くアニメを視聴してこそ一流のアニメオタクです。
そして、一足先に内容を把握した事で何故か優越感に浸り出し、我が物顔でネタバレを振りまくまで一連の流れです。
最近はネット配信が最速という形態を取ってきたアニメも出現してきたので、若干時代遅れの概念かもしれません。
原作派VSアニメ派の論争
原作を読んでいましたからこの作品の造詣深いですと作者の気持ちを代弁するかのように語りがちな原作派と、アニメだけ見て作品の全てを分かった気になって得意気に語り出すアニメ派の争いは、今も昔も無くならないものです。
原作で展開を把握してからアニメとの違いに注目しながら見る楽しみも、初めて触れるコンテンツをアニメにすることで事前情報無しのワクワク感を楽しむのも、どちらも捨てがたく譲れない気持ちも分かりますが、まぁ大抵の人からしたら心底どうでもいいことです。
しかし、アニメオタクは知能が低いので、どうでもいいことを延々と言い争ってしまいます。
合宿は聖地巡礼!休日のイベントも勿論オタク関連!
アニメオタクは基本的にインドアなのでそもそも外に出るのも嫌いですが、アニメに関連する行事には水を得た魚のように目を輝かせて参加します。
普段町で見かけると死んだ魚の目をしているアニメオタクですが、コミケやアニメジャパンでは人格が変わったようにイキリオタク度合いを発揮してきます。
同じ趣味を持つ人間が多数いるために気持ちが大きくなるのか、傷を舐め合っているのか分かりませんが、アニメオタクの群れを見かけたら関わっても碌な事にならないので一目散に逃げましょう。
名作アニメとは何か?面白いアニメとは何か?
何なんでしょうね・・・。
どちらかの息の根が止まるまで戦いを止めない
アニメオタクには人間が健やかに育つ上で大切な感情が欠如してますので、主張が通らなければ人格否定をして徹底的に相手を追い込みます。
根本的に他の人と相容れる心の広さも持ち合わせていないため、行く先々で問題を犯し、最終的には一人になっていきます。
金髪と眼鏡も主義の違いから口論を始め、金髪が眼鏡を部から追い出そうとするこの一幕ですが、妙に生々しく感じるのは僕だけでしょうか。
アニメオタク三箇条!
最後に物語の鍵を握りそうな猫が良い事を言っているので台詞を引用して終わりたいと思います。
「だったらあれでいい。知ったかぶりはするな。相手の話は聞け。そして自分の好きな話に強引に持ってはいくな。」
ただ、どれだけ殊勝なことを言い聞かせても、オタクは学習せずに毎日毒の実を食べて死ぬ生き物なので、無駄です。
だって、どうせ次に会って話した時も、知ったかぶりはするし、相手の話は聞かないし、自分の好きな話に強引に持っていくんでしょう?
最後に
如何でしたでしょうか?
『アニメガタリズ』におけるアニメオタクの描かれ方に対する熱い想いの丈を勢いに任せて書き散らしてしまいました。
でもアニメオタクはアニメを見て語る以外に取り柄がない残念な種族なので、どうか広い心と温かい目で以て許してやってください。
何はともあれ、アニメスタッフが飲み会の席で管を巻いている内容がそのまま脚本に反映されたかのような、えげつないアニメオタクの肖像が今後もバシバシ描かれていく予感がして期待が増すばかりです。
アニメに生かされているアニメオタクの人生を賭して語らずには居られないそんな作品ですので、まだ見ていただけていないアニメオタクは一刻も早く見てください。
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